没入感を高めることって、なかなか難しくなったよね。
便利な道具が身の回りにありすぎて、気が散ることが多くなった。さまざまな情報がどんどん目に飛び込んでくる。ブログを書いている時に、ちょっと言葉を調べようとしてブラウザを開くと、メッセージやら何やらが入ってくると、そこで集中力が分断されてしまったり。
以前書いた記事「頭を休ませた時にアイデアは生まれる」の話にもつながってくる。まずは、いったん、頭の中や身の回りにあるものを整理する。遮断する。空っぽにする。そういう環境を作ることで、何かに打ち込める、没入感を高められる。「ぼーっとすることに没入する」というのでも良いしね。
少しテクニカルな話をブログに書こうと思っていて、その下準備で、自分の頭にあるものをいったんノートに書きだしてみたんだ。B5×4ページくらいになった。書き出している時間は、そこに不思議と集中できた。
紙と鉛筆(ペン)って、思いのほか没入できるね。パソコンとキーボード、iPadとタッチペンとは違う何かを感じた。
電子書籍は今後増えるだろうし、紙の本は相対的には減るだろう。でも、おそらく紙の本は無くならない。
「電子書籍か紙の本か」という議論の際に「紙の本はハンドリングが悪い」「紙の本は作って配るために、時間とお金がかかる」などは、よく話題になる。それは理解できる。しかし、そういう側面とは別に「紙の本のほうが没入感が高い」と感じる人がいることも、フォローする必要があると思う。
これは、デジタルツールの性能がどうのこうのという話ではなく、恐らく人間という生物の限界なのではないかな。与えられる情報がある一定量を超えた時に、処理できる能力を超え、集中力が欠けたり、創造的な頭の使い方ができなくなったり。
「断捨離」ってワードが一時期流行っていたけれど、ネットサービス、ネット機器が氾濫し始めた今こそ、この言葉がフィットしてきた気がする。
以上。