バック・トゥ・ザ・フューチャー トリロジー・ボックスセット(初回限定版)を持っていたことを不意に思い出して、ひさしぶりに観てみた。Ⅱで描いていた未来って、どんなんだったっけ?というのを思い出したくて。マーティンとドクがやってきた未来は、2015年10月21日(水)だった。あと1年で、過去から未来にデロリアンがやってくるよ。
車が空を飛んでねえなあ・・・・新幹線がちょっとだけ浮く(リニア)が精一杯だったわ。このままだと、マーティンが残念がりそう。
■映画館のやる気について
映画といえば、最近借りて観たのは、エリジウムというマッド・デイモンとジョディー・フォスターの出ているSF映画だった。映画としては、まあまあという感じだったんですけど、この映画を通して、今の映画ビジネスに少しだけ言いたいことがあって。
映画ビジネスというより、映画館ビジネスに言いたいことがある。本当に映画館で観せる気あるの?っていう部分。
例えば、こんなところ。
ポイント1.
吹き替えのスクリーンのほうが、字幕より重視されている昨今の傾向に違和感あり。吹き替えで映画を観たいと思ったことが私は一度もないんですけど。
▼吹き替え映画なぜ増加?「超日本語吹替版」も登場:日本経済新聞
こういう話が過去の記事で出てきたんですけど、最近の人は吹き替え版嗜好なんでしょうか?私の感覚では、役者の声も演技の1つだと考えているので、演技を封印してしまうようなものは、もはや別の映画という感じに思えるんですけど。
ポイント2.
公開から1~2週間程度過ぎたら、一番大きなスクリーンの部屋から降ろされていた。降ろされるのが早すぎない?映画ってそんな回転率なんでしたっけ?
ポイント3.
映画公開(2013.9.20)、レンタル開始(2014.2.5)って、これ早すぎですよね?
「あの映画を見に行こうかな~」って気づいた頃には、スクリーンが小さくなっていたり、しかも「吹き替え版重視」だったり、そうこうしているうちに公開が終わったり。映画というコンテンツで金を稼ぐ気はあるんだろうけど、映画館で観せる気はないんですよね?って言いたくなる。
■映画館がやる気がないというよりも
これ、映画館のやる気っていうよりも、もはや(映画館での公開目的が)レンタル開始までの宣伝くらいにしかなってないですよね。宣伝することが、映画館で映画を公開することの役目って、なんかやる気がなさすぎですよね。残念です。
で、実際、映画館の観客動員って、昔に比べてすごく少ないと思うんですよね。実感としてそう思います。ここ数年、映画館に行っても、けっこう真ん中の席でポツンと観ることが多いですからね。そのシーズンで、わりと有名な映画の初日、2日目、公開から最初の週末とかに行っても、そんな感じですからね。
これはきっと、「映画の配給元」-「映画館」-「レンタル業界・デジタル配信」が完璧に一体化したビジネスモデルなんですよね。映画の観客動員数で、当たったとかハズレたとか、そういうことではもはやないんだな、と。最終的に、レンタルとかデジタル配信とかで回収できれば、それでいいんだな、と。
で、じゃあ、レンタルが開始されたら、借りられた数でどうこうなるかっていうと、たぶんならない。レンタル会社の利益の一定割合が、確実にコンテンツホルダー側にバックされる仕組みなんだろうから。映画を作り始める前から、もう、配給会社に入ってくるお金の額も決まっているんでしょうね。映画館に何人が観たのか、とか、もう関係ないのでは?
こうなると、映画としてどれだけ成功するかどうかって、なんなんですかね?映画を作る人って、何をモチベーションにするんですかね?マスコミを使って、CMをバンバン打って、それで「話題の映画」ということになれば、それで成功ってことですかね。
なんだか、ビジネスの側面だけが最適化され過ぎてしまって、結果としてクオリティの高い作品が生まれにくくなっていないかな、、、という余計な心配をしてしまいます。この業界の人間ではないので、勝手な想像で書いていますけど。
◇◇◇
映画館という空間で、大きなスクリーンで、1時間半、2時間という贅沢な時間を過ごすという体験が私はけっこう好きなんです。だから、映画館で見ることが好きな人が映画館に行きたくなるような、そんな”やる気”を期待したいんですよね。
映画館から人が離れているのは決して作品の質だけの問題ではない気がするし、料金が1800円固定だからということだけでもないと思うんですよね。観たい映画があって、観たい環境でちゃんと見れるなら1800円は高くないと思いますよ。今は、その観たい環境っていうのが、けっこう失われている気がする。
映画コンテンツを回して商売をしている人達が自分たちの都合だけで作ったビジネスを展開しているからじゃないのかな。もうちょっとそこは改善してほしい。映画館には期待しています。
以上。