Sakak's Gadget Blog

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【ガジェット】優れた製品と高価な製品とは違う

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▼引用:日経エレクトロニクス 特集「脱安売りの極意」/2012.1.23

脱”安売り”家電はどうすれば開発できるのだろうか。よくある誤りは、高い価格を付けたいがために、高機能化に走ることだ。どんな新機能を付けても、いずれ他社が追随することになる。結局は価格競争は避けられない。
 
逆説的だが、本当に脱安売り家電を開発したければ、「高い価格で売りたい」という気持ちを捨てなければならない。最初にあるべきなのは、「ユーザーにこれを届けたい」という思いだ。それはときに押し付けですらある。例えば、Tivoli Audio社のラジオには、オーディオ製品によくある温室調整(イコライザー)機能がない。「この音でラジオを聞いてほしい」というHenry Klose氏の強い気持ちの表れである。
 
優れた製品というのは、高機能でもないし、意味なく高い部品を使うわけでもないんだよね。市場の他の製品より価格は高い時があるかもしれないけど、それは高い価格で売りたくてそうなったのではなく、デザインも部品のチョイスも厳選して行った結果の価格であって、手にした人が納得できる価格であるということ。
 
そういう意味では、あえて「高い価格で売りたい」などという気持ちは捨てて、「何をユーザに届けたいのか」をシンプルに考えるのが大事だね。
 
国産の車と、ドイツの車の違いってそういうところがあるかな。
 
国産の高級車は「高い部品を使いました」、普通車は「安い部品を使いました」という印象。自分の会社は、どんな車を、どんな思いで、ユーザに送り届けたいか、っていう「思い」はあまり伝わってこない。部品の「質の差」だけなんじゃないか、という気がする。
 
欧州の車、とくにドイツの車などは、なんというか、一貫して伝えようとする「思い」のようなものを感じる時がある。ラインナップの中で、グレードの低い車であっても、ドアの開閉時の音がずっしりと重かったり、ドアノブの形状が握りやすかったり、計器類に安っぽさを感じなかったり。
 
手を抜くところもあるが、大事なところ、ここだけは譲れない、というところは、どのグレードの車を見ても、一貫して手を抜かない。たぶん、それが「思い」なのだと思う。車については素人の私でも、それは感じた。
 
その「思い」がなければ、「なんとなく平均点の車」から、頭1つ抜け出せないのではないかな。優れた製品っていうのは、そういうことなんじゃないかな。