▼イオンら4社の協業プロジェクト「A touch Ru*Run」本格始動 - CNET Japan
オンラインショッピングと家族間コミュニケーションという狙いはそこそこ良いものの、前提が専用のシャープ製タブレットとWi-Fi環境という絶望的な条件が全てを無きものにするね。
こういうビジネスに、ハードメーカーを参画させることで、その会社のデバイスが前提になってしまうから、コーディネーターはそこをよく考えたほうがいいと思う。又は、ハードメーカーが、アプリもプラットフォームも通信のコントロールも、全部やる(Appleライクに)か、どちらかにするべき。
ハードウエアを限定するシステム作りが、全てダメか、って言われると、そうじゃない。例えば、Appleは、iOS搭載端末をiPhoneとiPadに限定しているわけだが、ユーザはその恩恵を受けることができる。1社で面倒をみることができるため、ハードウエアとアプリ、OSのバージョンアップ時の、ユーザのトラブルを抑えることができる。
つまり、大事なことは、UX(ユーザエクスペリエンス)を考えているかどうか。ユーザにとって何が嬉しいか、どういう環境が最適か、どういうアプリなら使いやすいか、そういうことを考えた上で、それを実現するために必要なツールやデバイスを用意しているかどうか。
今回のシステムは、残念ながら、そうは思えない。少なくても、ハードウエアをユーザにわざわざ買わせるというビジネスモデルでは、受け入れられないだろうし、ユーザ数の増加は見込めない。「アプリ上でユーザの嗜好に合わせた広告を打つ」などをなぜやらないのか?
今回の場合だと、アプリのレイヤーで吸収するシステム作りにしないとダメだろうね。対応ハードウエアは、最低でも「AndroidはOK」くらいにしないとダメでしょう。あるいは、シャープのAndroid端末をタダで配って、運用でお金を取るか、そのくらいでいかないと。
「ヴァーチャル・モール」風の画面イメージも、ひどいね。遠い昔にみたようなUIだけど、だいじょうぶ?もう、そういうところの感性も、まったく違う気がする。3D風のイラストである絶対的な必要性もないと思うんだよね。優れたUIは、ITが得意な人もそうでない人も、全てのレベルの人を良い意味で飲み込むことができると思う。少なくとも、コレじゃない。