▼テレビの受難〜2万円台32インチで実現できるスマートTV - 新 清士(アゴラ) - BLOGOS(ブロゴス)
この記事に書いてあること、賛同できる。この記事に刺激を受け、TVから離れた人達を呼び戻すための未来のTV、「スマートTV」のあり方について考えてみたい。
■なぜTVから離れていったのか
私は従来型TVの視聴体験が陳腐化したからだと考えている。もはや従来型のTVには人を呼び戻すことなどできない。その理由は一方的に送りつけてくる情報をモニタに映し出すTV放送の仕組みが満足できないと感じる人が増えたからだ。この仕組みでは視聴体験を「個人」に最適化することができない。
スマートフォンやタブレットを使っていればわかると思うが、アプリを介して、個人に最適化された情報を入手することが当たり前のようにできる時代になった。自分が望むものを、自分のハンドリングによって、取捨選択できることに我々は慣れている。そんな中で、TVは相変わらず「子供からお年寄りまで」に向かった視聴体験であり、そのようなものに満足できるはずがない。だからTVから離れていったのだ。
今では「見たい番組だけを録画して、CMを飛ばして見る」という視聴スタイルの人がほとんどだろう。視聴時間も激減したはずだ。だらだらと流れてくるTV番組を見続けているのはお年寄りだけ。
■スマートTVというハードウエアのあり方
スマートTVと言われるものが、これから発売されてくると思うのだけど、実態は「モニタ+本体(PC-OS)」又は「モニタ+本体(スマートフォンOS)」だと思うから。そして、ハードの進化のスピードを考えると、モニタと本体は分かれていたほうがいい。
そういうわけで、Appleが出してくるiTVのハードウエアの予想は、STB(セットトップボックス)になってくるのではないかと思っている(過去記事参照)。STBは、iOSかMacOSのいずれかを内蔵したもの。
■スマートTVの中身(ソフトウエア)のあり方
TVに呼び戻すためには、視聴体験を変える必要がある。そのためには以下の機能を実装する必要がある。
1.については、「アプリケーションプラットフォーム」を作ること。Appleであれば、iTunesStoreから映画や音楽を購入するようにTV番組をいつでもどこでもどんなデバイスででも、視聴できるようになる機能。
2.は、ソーシャルネットワークサービスとの連携。友人の中で評価の高い番組や、Tweetランキングで注目度が上がっている番組などを視聴できるような機能。
3.は、過去の視聴履歴であったり、本人の趣味・嗜好などを考慮して、システムがユーザにおすすめの番組を提案してくる機能。仕組みはSiriのようなイメージで良いと思う。命令は端末から入れて、情報はクラウドで処理し、結果を端末に返してくれればいい。クラウドの情報については、2.のソーシャルネットワークサービスと連携することで、より精度が上がる。
以上。