▼AppleのHDTVの名称は「iTV」ではなく「iPanel」に?! - 気になる、記になる…
名前は気にならないのだけど、私が気になるのは、以下の2点。
- このAppleの次世代TVが日本のTV番組に対応できるのか?(政治的な話)
- 大型パネルとチューナーが一体になった、今となっては利益率の低い「TV」という製品を本当にAppleが出してくるのか?(ビジネス的な話)
この2つについて、私なりの考えを書く。
■1.日本のTV番組に対応できるのか?
既得権益を手放さない人達が多くいる日本のTV放送局が、Appleとの交渉に応じるのか、大きな疑問である。B-CASの仕組み、著作権保護の話、カラーボタン、文字放送、全部を解決できるのかな?全てをチャラにできるのかな?そのあたりをうまくやりこむストーリーが全く見えない。そんなくだらない仕組みなんぞ、全部捨ててしまえ、というのが多くのユーザの望みだが、そんなにうまくいくわけない。
ちまたでは「AppleがどんなTVを出してきてくれるんだろうか?ワクワク。」的な空気があるのかもしれないが、私としては、Appleが次世代のTVを出せたとしても、米国対応のみで、日本は後回しになる絵しか想像できない。ここは、ハードウエアやOSやアプリケーションの話ではなく、政治的な話だから。そのへんの折り合いをつけるためには、(不本意ながら)大きなエネルギーと時間が必要で、あと1年、2年以内に変わるとは思えない。日本のためには、変わってほしいし、変わらないといけないのだが。
■2.いわゆる「TV」という製品を本当にAppleが出してくるのか?
私は以前、この記事を書いた。
▼Appleの次世代TVはiOSが載ったSTBになる(Sakak's Gadget Blog)
この頃と、考えは変わっていない。iPhoneやiPadと違って、40、50、60インチのTVは、買い替え周期も違うし、部屋に何台も置ける余裕のある家も限られている。一度買えば、通常は5年~10年使うという感覚だろう。今回、Appleが素敵な次世代TVを発売したとして、今使っているTVをどうするのか?っていう問題も起きてくるしね。
でも、Appleとしては、(いつものように)「発売と同時に1週間で全世界で何百万台も売れたぜ!」って言いたいわけだよね。
そう考えた時、Appleはどうするかを考えてみた。
私の予想は、「TVの買い替え周期を、iPhoneやiPad並にさせる」ことを考えるのではないかな?
つまり、2年もしくは3年程度。早い人は1年おき。
そんなことをどうやってさせるのか?
まず、「パネル」と「メインユニット」「周辺装置」は分離させて、それぞれが独立した商品として成立させる必要があると思う。
つまり、ラインナップはこんな感じ。名前は思いつきで考えただけ。
- iPanel 40、iPanel 50、iPanel 60(パネル)
- iTV(メインユニット、iOS?)
- iTuner(チューナー)
- iRecorder(HDDレコーダー)
- iWriter(BD/DVDライター)
それぞれの接続は、Thunderboltか、次世代の高速無線LAN規格など。
自分の欲しいものだけを選んで繋ぐ。パネルだけを買い換えたり、レコーダーだけを買い換えたりもできる。下取りなどの市場もできれば、買い替えへの敷居は下がる。
こうすれば、パネルはそのままで、メインユニットだけ2年毎に更新も現実味を帯びてくる。
この規格が、世の中に受け入れられた時、日本のTVメーカも、この規格にのっからないと商売ができなくなるかもしれないね。AppleがTVを再定義した、ということになると思うし。
以上。