今月に入り、ろんすたさん(id:lonestartx)・からあげさん(id:karaage)と、立て続けに私の友人が岩崎御嶽山を訪れています。私も、後に続いて行ってきました。
数ある浅野祥雲スポットの中でも「準備なく訪れると痛い目にあう」という噂の岩崎御嶽山です。最強のツアーガイドとともに、徹底的に山を回ってきましたので、攻略法としてレクチャーします。
「準備」「覚悟」「予習」「テーマ」「写真」という順で紹介していきます。
事前に準備すると良いもの
- ツアーガイドを頼む とくに初めて訪れる場合には、過去に行ったことのある友人、もしくは詳しい方にガイドを頼むと良いです。今回、私は珍スポット紹介の有名ブログ(軟体レポート)を書いているセッキーさんにガイドをお願いしました。岩崎御嶽山をもっともよく知る、最強のツアーガイドです。「コンクリート魂 浅野祥雲大全(以下、コンクリート魂と略)」のための現地案内も彼が行っており、書籍巻末のSpecial Thanksにも名前が刻まれています。
- 身軽な服装、歩きやすい靴、飲み物(ハイキングをするつもりで)
- コンクリート魂(1冊あると、より楽しめます)
覚悟すること
- 未舗装の道を歩く。ズボンにひっつき虫が大量に付く。
- クモの巣がたくさんある。クモの巣をかき分けて前進することになりますので覚悟してください。セッキーさんの後ろを歩くと、クモの巣を事前処理してくれます。
予習
『コンクリート像(塑像)と石像(彫像)の違いを理解しよう』
事前に頭に入れておくと、浅野祥雲のものかどうかを区別しやすくなります。これ、大事なポイントです。
木や石のかたまりを彫っていく「彫像」(=引き算)とは異なり、盛りつけて形を作っていくのが「塑像」(=足し算)だ。
祥雲は木材の芯に土を盛りつけるこの仏像の伝統的工法を鉄筋とコンクリートで再現した。
引用:コンクリート魂(P202)
浅野祥雲が作り出したものは(製法を考慮して正しく表現すると)コンクリート塑像ということですね。
彫像(主に石像)も、岩崎御嶽山には多数存在しており、我々の興味の対象物(人型の像)は大きくわけて「石の彫像」or「コンクリートの塑像」の二択であり、これを区別することになります(浅野祥雲作品は後者)。
例えば、上の写真ですが、左のお地蔵さんは、石の彫像。ですから、浅野祥雲率は低い。対して、右の像は、コンクリートの塑像であり、(製法の側面から見ると)浅野祥雲の作品である可能性もあり(コンクリート魂(P113によると、作者不明であり浅野祥雲率は五分五分とのこと))。
テーマ選定
テーマを決めて散策するとより楽しめます。テーマ設定大事。
- 浅野祥雲のコンクリート像を探せ・・・「コンクリート魂」をガイドとして、「この本に載っているコンクリート像を探して回る」というテーマ設定をし、ゴールを目指す(ゲーミフィケーション)。本にのってないが、浅野祥雲作品の可能性のあるコンクリート像を見つける(新発見?)ことも可能です。
- 浅野祥雲と浅野雲岳は同一人物か?の検証・・・岩崎御嶽社のコンクリート像を追いかけて回っていると気づくのが「浅野雲岳(うんがく)」という作者の存在。「浅野祥雲」と作品の時期がタブっており、作品も酷似している。現在、浅野祥雲ファン・マニアの中ではこの話題でもちきり。今回、「祥雲」「雲岳」銘の作品を撮影してきましたので、本ブログにのせておきますから比較してみてください。「コンクリート魂」のP92に特集記事があります。
現地写真
以下、現地写真をのせていきますね。
▼1 内川やえ氏の肖像
「コンクリート魂」(P111)に掲載あり。
浅野祥雲作品の有力施主だった人。浅野祥雲を追いかけるうえで避けて通れないキーパーソンの1人。
▼2 猿田彦大神の台座
台座に「祥雲作」と刻まれていることを確認。ここ、チェックポイント。
▼3
「コンクリート魂」(P113)に掲載あり。
浅野祥雲の可能性は五分五分とのこと。扉は普段は閉まっていますが、勇気を出して開けてみましょう。写真を撮ったらちゃんと閉めてね。
▼4 不動明王
「コンクリート魂」(P112)に掲載あり。
浅野祥雲のアルバムに写真が残っているとのこと。作風的にも確定でしょう。
▼5 鞍馬山魔王大僧正坊大神(鞍馬の大天狗)
「コンクリート魂」(P113)に掲載あり。
浅野祥雲作品の可能性大とのこと。
▼6 慰霊像
「コンクリート魂」(P112)に掲載あり。
「コンクリート魂」によると、中之院の軍人墓地の慰霊像と製作時期・作調ともに共通点が多いとのこと。たしかに目の前に立って見た時の雰囲気が似ている。からあげさんの記事にも紹介あり。
▼7 弘法坐像
「コンクリート魂」(P110)に掲載あり。
▼8 毘沙門天と邪鬼
「コンクリート魂」(P110)に掲載あり。
▼9 邪鬼
「コンクリート魂」(P110)に掲載あり。
ろんすたさんお気に入りの乙女ポーズ。
▼10 毘沙門天と邪鬼の裏側
▼11 覚明霊神像(「雲岳」作)
「コンクリート魂」(P95)に掲載あり。
▼12 覚明霊神像(「雲岳」作)
「コンクリート魂」(P95)に掲載あり。
▼13 覚明霊神像(「雲岳」作)
「コンクリート魂」(P95)に掲載あり。
▼14 覚明霊神像(「雲岳」作)
「コンクリート魂」(P95)に掲載あり。
台座に「ナゴヤ カメヤバシ通 浅野雲岳作」と刻まれている。浅野祥雲がかつて最初に居をかまえた場所が「カメヤバシ」だったことも判明している。
▼15 覚明霊神像(「祥雲」作)
「コンクリート魂」(P95)に掲載あり。
▼16 覚明霊神像(「祥雲」作)
「コンクリート魂」(P95)に掲載あり。
顔をよく見ると、玉眼が入っている。「コンクリート魂」によると、玉眼が入っているものは祥雲作品では稀少とのこと。
▼17 覚明霊神像(「祥雲」作)
「コンクリート魂」(P95)に掲載あり。
▼18 覚明霊神像(「雲岳」作)
「コンクリート魂」(P94)に掲載あり。
「コンクリート魂」(P94)に掲載あり。
「雲岳銘」はないが、浅野祥雲らしい作風に思える。カラーリングも含めて。
「コンクリート魂」(P113)に掲載あり。
成田山のコンクリート像と似ており、浅野祥雲ほぼ確定案件かと。
「コンクリート魂」(P113)に掲載あり。
可愛らしさが、浅野祥雲作品の特徴。恵那の聖公園で見た「香炉の獅子」と共通したテイストを感じる。
「コンクリート魂」に掲載無しだが、セッキーさんが「浅野祥雲率高い」と教えてくれた案件。書籍で紹介されたコンクリート像が全てではない。まだまだ、この山にはお宝が眠っている。
以上で「岩崎御嶽山を攻略せよ」の記事は終了です。
イベント告知
いよいよ明日(11/17(月))から写真展が始まります。皆様のお越しをお待ちしております。
開催日時について大事なお知らせがあります。
11月23日(日)はイベント出店のためSHUTTER HOLICさんが臨時休業日となりますので、写真展もお休みです。お間違いのないようお願いします。
参考文献
場所
・コンクリート像散策マップ(記事にした場所)
過去の記事
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以上。