Sakak's Gadget Blog

写真をきっかけに、人生や仕事、書くことについて考えたことを書いています。名古屋。

伏見の十石舟から山科疏水まで|春の色彩を巡る旅(京都)

京都旅行のつづきです。

今年の春は少し天気が不安定でしたが、雨に濡れて色濃くなった桜もまた、この街らしい風情を感じさせてくれました。定番スポットから少し足を延ばした場所まで、春の色彩を探して歩いた記録です。

1. 京阪電車に揺られて中書島へ

旅の始まりは三条京阪駅から。京阪本線で中書島駅を目指します。ホームに入線してくる電車を眺めているだけで、これから始まる「春探し」への期待が膨らみます。

2. 伏見、水辺を彩る十石舟と桜のトンネル

中書島駅から少し歩くと、伏見の象徴ともいえる「十石舟」が見えてきます。

■ 船着き場の活気

まずは船着き場周辺へ。柳の鮮やかな緑と桜の淡いピンク、そして風情ある木造の舟が並ぶ景色は、まさに時代劇の世界に迷い込んだかのようです。

■ 水面すれすれの迫力

少し場所を移動して、今度は水面に近い視点から。目の前を通り過ぎる舟が立てる波紋、連なる桜のボリュームには圧倒されます。

■ 橋の上から眺める「圧巻の景色」

今回のハイライト、橋の上から見下ろす構図です。桜のトンネルをくぐり抜けてこちらに向かってくる舟の姿は、まさに圧巻の一言。夢中でシャッターを切り続けました。

3. 「茶寮 油長」で贅沢な足安め

たくさん歩いた後は、伏見・大手筋商店街にある「茶寮 油長(あぶらちょう)」さんへ。お茶屋さんならではの店内に漂う香りが格別です。

いただいたのは「ほうじ茶パフェ」。香ばしさが疲れた体に染み渡ります。家族が頼んだ抹茶パフェも、濃厚な緑が目にも鮮やかでした。

4. 懐かしさと発見の大手筋商店街

伏見に来たら外せないのが「大手筋商店街」の散策です。この商店街は西から東に向かってゆるやかな上り坂になっています。坂の先を眺めると、アーケードの向こうに京阪電車の踏切が見える。この「生活感と旅情」が混ざり合った独特の雰囲気が心地良いんです。

5. 京都府庁旧本館「観桜祭」:時を忘れる夜桜ライトアップ

一日の締めくくりは市内へ戻り「京都府庁旧本館」へ。重要文化財であるこの建物では、春の恒例行事「観桜祭(かんおうさい)」が開催されていました。

アーチ状の入り口の向こうに広がる幻想的に照らされた夜桜。空間が切り替わるこの瞬間がたまりません。

さらにこの日は、「凜ひとえ」さんによる和楽器ショー「千年の音・京の雅」も行われていました。歴史ある建築に響き渡る和楽器の音色。ライトアップされた枝垂れ桜が演奏と見事に調和していました。

6. こだわりの鶏料理「鳥せゑ」で締めくくり

夜桜を堪能した後は、四条河原町からもほど近い「鳥せゑ 蛸薬師店」へ。伏見の老舗酒蔵「神聖」が直営する鶏料理店です。絶妙な焼き加減の串を頬張れば、歩き疲れた体もすっかり解きほぐされていきました。


7. イノダコーヒ本店で始まる朝

京都の2日目。朝食は宿からほど近い「イノダコーヒ本店」で。高い天井とレトロな空気感の中でいただくコーヒーは、特別な一日の始まりにぴったり。ここの「アラビアの真珠」をひと口飲むと、京都に来た実感が湧いてきます。

8. 六角堂のしだれ桜

朝食後、近くの「六角堂(頂法寺)」へ。門をくぐると立派な御幸桜(みゆきざくら)が迎えてくれます。満開は過ぎていましたが、散りゆく姿もまた美しいものでした。

9. 祇園白川、石畳に映える春

続いては祇園エリアへ。移動の途中でふと現れる何気ない路地の桜が、この街の奥行きを感じさせてくれます。

■ 祇園新橋と辰巳神社

「祇園新橋」周辺は、まさに京都の春を象徴する景色。辰巳神社の朱色の柵と淡い桜のコントラストは何度見ても飽きることがありません。

道中「La maison JOUVAUD 京都祇園店」に立ち寄りました。残念ながら2026年4月初旬でこの路面店での営業は終了とのこと。最後に立ち寄れて良かったです。カヌレもレモネードも絶品でした。

■ 切り通しと白川南通

柳の緑と桜のピンク、そして雨に濡れて艶めく石畳。静かな雨音が、観光客の喧騒を少し和らげてくれているようでした。

10. 山科疏水:ピンクと黄色の共演

少し足を延ばして、山科疏水(やましなそすい)へ。ここは、琵琶湖から京都へ水を運ぶ「琵琶湖疏水」の一部です。

山科駅から少し歩くと、目に飛び込んでくるのは鮮やかな黄色。疏水沿いには約800本の桜とともに、地元の方々が25年以上にわたって大切に育ててこられた菜の花が咲き誇っています。

11. 旅の終わりに

最後は京都駅へ。近代的なエスカレーターを上りながら、今日見てきた古い街並みや自然の色彩を振り返ります。雨の京都は少し足元が大変ですが、そのぶん、植物の息吹を強く感じられる素敵な散策になりました。

ケイスケ

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蹴上インクラインから哲学の道、銀閣寺道の花筏へ|2026年春の京都桜旅

京都には、これまで仕事やプライベートで何十回と足を運んできました。けれど、訪れるのは決まって紅葉の秋か、暑い夏、あるいは観光客が少ない静かな冬。一年で最も華やぐ「春の京都」だけは、ずっと避けてきました。理由は、やはり混雑です。

どれほど美しいと分かっていても、人の多さを想像すると、なかなか踏み切れなかったのです。それでも2026年の春、ついにその一歩を踏み出しました。家族と一緒に、念願だった満開の京都へ。しかも今回は、1泊2日の旅。2日目は雨予報だったため、「どうしても見たい場所は、初日にすべて回り切る」と決めて動き出しました。

結果として、この日は2万歩を超える強行軍に。ですが、そのぶん忘れられない春の一日になりました。

この日のルートは、

蹴上インクライン → 南禅寺 → 哲学の道 → 銀閣寺道 → 鴨川デルタ → 伏見。

その前半戦となる、東山エリアの桜散策をまとめて記録しておきます。 続きを読む

名古屋の路地裏を写す|大須から熱田へ新旧の記憶を巡る旅(名古屋)

久しぶりにカメラを片手に、名古屋の街をじっくりと歩いてきました。以前はよく訪れていた場所でも、ここ数年は用事だけ済ませて帰ることがほとんど。ですが、最近ふつふつと「写真を撮りたい」という気持ちが高まってきたこともあり、新旧が入り混じる独特な空気感を切り取りに出かけました。

今回のルートは、活気あふれる大須商店街からスタートし、その後、静寂と歴史が同居する熱田神宮界隈へと向かいます。 続きを読む

モノクロームからカラーへ|光と影の円頓寺・四間道フォト散歩(名古屋)

日曜日の昼下がり、ふと思い立って2台のカメラをバッグに詰め込みました。

向かったのは、再開発で洗練された 久屋大通パーク から、歴史の面影を色濃く残す 円頓寺商店街四間道 エリアへ。レンズ越しに見る休日の街は、いつも少しだけ違って見えます。

今日の相棒は35mmと60mm。あえて性格の違うレンズとボディを使い分けながら、街が持つ「二つの顔」を探す散歩です。身軽な装備で、気持ちの向くままに歩く時間は、やはり何よりの贅沢です。 続きを読む

「今、そこにある景色」は当たり前ではない|写真で辿る商店街の11年

2015年に撮影した写真を発火点として、それからの数年で出会った商店街の風景を、あらためて言葉とともに振り返ってみたいと思います。

スマートフォンのカメラが急速に進化し、街の風景が大量に記録されはじめた時代でもありました。その一方で、私の視線は、効率や新しさとは真逆の方向へと引き寄せられていったように思います。

いま振り返ると、2015年からの数年は、「商店街が好きだ」という気持ちが自分の中で一気に噴き上がった時期でした。ここを転換点として、商店街を追いかける熱はその後も冷めることなく続いていきます。自分でも少し驚くほど、はっきりとした境界線だったと感じています。

その中でも、特に印象深く、心から惹かれた場所を厳選して紹介します。 最初に紹介する2箇所(北九州・旦過市場と岐阜・柳ケ瀬の繊維問屋街)については、すでに当時の景色が失われつつあります。その記録としての思いも、ここに書き留めておきます。 続きを読む

モノクロで刻む冬の街角|栄から柳橋中央市場へ(名古屋)

とても寒い一日でした。ふと思い立ち、栄から柳橋中央市場まで歩きながらシャッターを切りました。今日もモノクロで撮っています。いつもの場所を、いつものカメラで。 続きを読む

この駅がすき|季節と光に惹かれて、シャッターを切ってきた記録

これまでに撮りためてきた、思い出深い駅の写真を並べてみました。

あらためて見返してみると、不思議なことに「駅」や「電車」が写り込んだ写真ばかりです。一年、あるいは数年分の記録を振り返って、ようやく気づきました。写真を撮るようになるまで、自分でも意識していなかったことですが――あぁ、私はきっと、電車や駅という場所が好きなんだな、と。

自分の「すき」が、少しずつ形になって見えてくる。それは、写真を趣味にする醍醐味のひとつかもしれません。自分が好きなものしか、うまく撮れないし、撮りたくない」そんな不器用で、でもまっすぐな想いが、シャッターを切る指先には、いつもこもっている気がします。

移りゆく季節のなかで、駅舎や、そこを行き交う人たちに出会う。そこに暮らす人にとっては見慣れた「日常」でも、旅人である私にとっては、二度と出会えない「特別な瞬間」です。 続きを読む