前回のアーロンチェアの話の続き。
オカムラのバロンをお使いのmoo-sさん(id:moo-s)に興味を持っていただいたので、それを受けて少し追加で書いておきます。
■価格とランニングコストのバランス
前回の記事で、私は「保証期間が長い」ということだけを言いたかったのではなくて、結局は「価格」と「ランニングコスト」のバランスなんだなあ、ってことを話したかったんですよね。
だって、保証期間が短めでも、消耗する部材がほとんどなかったり、故障の修理費が安く、手間がかからないなら、それでも良いかもしれない。その分、価格が安く手に入る良いチェアがあるのかもしれない。
そこは見極める必要がある。
だから、アーロンチェアが万人向けだとは思わない。
アーロンチェアの場合、機構部品の故障はかなり少ないが、スポンジなどを多様しているクッション部材は確実に劣化するので、モノによっては3~5年くらいで交換が必要になる(私の経験上)。
こういう劣化の早さが、アーロンチェアに限ってなのか、他メーカーのチェアも同じなのかわからない。
仮に5年としても、10年使えば、交換が2回。1回の交換に費用や手間がどれくらいかかるかってことを加味して、アーロンチェアを買うかどうかを考える必要がある。
アーロンチェアの場合、ガス圧シリンダー以外は、ほぼ12年間保障なので、部品交換費用もかからない。交換についても、故障部位を写メールすれば、先出しセンドバックしてくれるので、連続使用も可能でユーザ負担は少ない。
それに、この類のチェアは大きく重いので、簡単に運べない。修理と一口で言うけど、どういう修理かで、様子がぜんぜん違ってくる。
例えば、一般的なチェアでは保障が切れて機構部品が故障したら「メーカーまで送れ、送料はユーザ負担」と言われかねない。送料は安くない。修理している間、チェアはなくなる。
■サポートに対する考え方
ユーザ負担に対する考え方が、たぶんアーロンチェアは他社と違う(と思う)。
過去にこんなことがあった。
購入して1年過ぎくらいの時に、機構部品から異音がする件を販売代理店を通じて連絡した。まず、販売代理店の営業マンがわざわざ自宅まで状況確認に来た。その後、ハーマンミラージャパンから「修理します」という連絡がきて、数日後、「代車」ならぬ「代イス」が自宅に届いた。もちろんアーロンチェアだ。「修理する間はこちらのアーロンチェアをお使いください」ということだ。これを貰ってもいいけど、とも思ったが(笑)。色も種類も完璧に同じだったし。修理が終わった後、また、届けてくれた。
ちょっと感激した。
■保証期間が切れたその先
12年の保証期間が切れたその先にも、ハーマンミラーはメニューを用意していた。
(ハーマンミラー社の公式サイトより画像引用)
Aeron Chair Overhaul Program(オーバーホールプログラム)
オーバーホールというメニューがある。分解点検・クリーニング・座部先端クッション交換などを、24,000円程度(送料込み)で行うらしい。
アーロンチェアの購入金額を考えると、この24,000円を払って気持よく使い続けるという選択肢も悪くないと思う。というか、こうやって手を入れることで愛着を持って使っているという実感がわく。
「使い捨てない」っていう選択肢があっても良いよね。
■満足度
ここまでのサポート内容とロング保障を考えると、他の競合のチェアと価格だけで比較するのはナンセンスだよなあ、とは思う。少し高くても、最終的に使い続けるための費用とか、満足度的なものは変わってくると思うので。
価格とランニングコストを見比べて、自分にあったものを選べばいいのかな、と思います。
うわ、ものすごいアーロンチェアの宣伝しちゃった。ハーマンミラーから何かもらえるかも(笑)。
以上。
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