大阪・関西万博を記念して開催された、ルイ・ヴィトンの歴史と未来を紐解く特別展「ビジョナリー・ジャーニー」(大阪中之島美術館)に行ってきました。創業から170年という長い歴史の中で、常に革新を続けてきたルイ・ヴィトン。そのクリエイションの数々を、会場で撮影した写真とともに紹介します。
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SHIP'S CATが迎える大阪中之島美術館の入口
大阪中之島美術館前に現れた、赤い宇宙服をまとった巨大ネコ像。未来的なシルバーと鮮烈なレッドが、街並みに強烈なアクセントを加えています。近くで見ると、瞳の奥にまで物語が潜んでいるような迫力。
5月に鎌倉・由比ヶ浜のホテルで見つけた、SHIP'S CATシリーズの白い猫を思い出し、ちょっと嬉しい気持ちになりました。
この赤い猫は現代美術家・ヤノベケンジさんによる《SHIP'S CAT(Muse)》。2022年の美術館オープン時、館長の依頼によって制作されたシリーズのひとつで、高さは約3.5m。鮮やかなインターナショナルオレンジのスーツとステンレス製ヘルメットが特徴で、訪れる人々を守り、見守る存在として立っています。
トランクが語る旅の歴史
館内に入ると、まず目に飛び込んでくるのは、ブランドの原点であるトランクを積み重ねた圧巻のインスタレーション。幾何学的な構造と融合し、過去から未来へと続く旅を象徴していました。
鏡面仕上げの床に映り込む姿はまるで万華鏡のよう。立っているだけで、ルイ・ヴィトンの長い旅路に自分も加わっているような感覚になります。
歴史を彩るルックとバッグ
展示エリアには、ブランドの歴史的なルックがずらり。煌びやかなドレスやクラシックなスーツが、まるで未来の遺跡のような空間に配置されていました。
さらに、数々のバッグがディスプレイされた光景は圧巻。機能性と美しさを併せ持つデザインが一堂に会し、「バッグは単なる道具ではなく、物語を運ぶ存在なのだ」と感じさせます。
宇宙を思わせる幻想空間
会場の一角では、まるで宇宙空間に迷い込んだかのような演出が広がっていました。光る提灯のようなオブジェが空間を柔らかく照らし、伝統と革新が融合するルイ・ヴィトンの世界観を凝縮していました。この場に立つと、ブランドの遊び心と創造性、そして未来を見据える視線が肌で感じられます。
煌びやかなドレスとクラシックなスーツが、洗練された空間に展示されています。まるで未来の遺跡のようで、過去の遺産を未来へと繋いでいくブランドのメッセージを感じました。
遊び心と創造性にあふれた、まさにルイ・ヴィトンらしい空間です。この展覧会が、多くの人々に愛され、インスピレーションを与えていることが伝わってきます。
光る提灯のようなオブジェが、空間を幻想的に彩っていました。伝統と革新が融合するルイ・ヴィトンらしさが凝縮された、美しくも力強い演出でした。
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おわりに:壮大な「ビジョナリー・ジャーニー」
ルイ・ヴィトンの歴史と未来を巡る旅は、まさに壮大な「ビジョナリー・ジャーニー」。革新性と創造性、そしてクラフツマンシップの精神を体感し、改めてブランドの魅力に引き込まれました。また次回、特別なイベントが開催される時には、ぜひ訪れたいと思います。
撮影
iPhone 15 Pro Max
今週のお題「これに影響を受けました!」
この美術展を通じて、モノに対する価値や概念、そしてその先にある愛着のようなものを、あらためて感じました。手にするモノや身につけるモノは、年を重ねるごとに厳選し、こだわるようになってきた——そんな自分の変化を振り返るきっかけにもなりました。
以上。