▼SNS衰退の理由を考えるとどうしても「人間関係に飽きた」に行き着く | imasashi.net
1年ほど前(2012年2月)に書かれたブログ記事を見つけた。
このブログ筆者は「(SNS衰退の理由は)数年レベルで続く人間関係は一度清算したいという本能が働くのでは」と指摘しており、そこには私も共感しつつ、なぜ飽きるのか、飽きないSNSって何だろう?ってことについて、私なりの考えを書く。
■人間関係に飽きるという特性に気づき始めている
Facebookは、良くも悪くも、「SNSとは何か」を多くの人に知らしめるサービスになった。
そして、Facebookを未だにアクティブに楽しんでいる人もいる一方で、SNSの「面倒くささ」や「面白くなさ」を感じて辞めた人も相当数いるであろう、と思っている。
そのFacebookを辞めた人が、懲りずに、「次はLINEで」という気持ちになるのかな?さすがに「同じ事になる」と気づく人も多いのではないだろうか。私もその一人。
■なぜSNSは飽きるのか
SNSが、連絡を取り合うことがメインのシンプルなツールだったら、使い続けることができた可能性がある(それをSNSとは呼ばないのだろうが)。
複数人の友人と連絡をとりあうプラットフォームとしては、今でもFacebookは便利だと思う。便利だけど「面白さ」はない。投稿されるコンテンツに魅力を感じない。だから、飽きてしまった。それが私がFacebookをアクティブに使わなくなった理由。
SNSには必ずエンタメ性がついてくる。エンタメ性とは、テキストや写真や動画を使った近況報告の投稿などのこと。イヤでもついてくる。
なぜ、エンタメ性がついてくるのか。理由は簡単。サービス提供側がマネタイズしたい(無料のネットサービスを収益事業化したい)から。連絡を取り合うだけの機能だとしたら、サービス提供側のメリットがなくなる。事業化は難しくなる。あんなに素晴らしく、高機能で高性能なSNSサービスを我々が無料で使わせて貰える理由はここにある。
サービス提供側目線で考えれば「エンタメ機能を使い倒して遊んでください、我々はそれで飯を食ってるんですから」ってことなんだろうが、ユーザの目線で考えれば、エンタメ機能をSNSが持つと途端に面白さが問われ、その面白さが無くなればユーザは飽きる、離れるということになる。
■飽きないものとは何か
では、エンタメ機能を実装することを前提として「SNSを飽きなくする」ためにはどんなSNSであれば良いのだろうか。そもそも「飽きない」「面白いが続く」ための要素って何だろうか?
私が考えているのは以下。
(1)人と人との関係を縛らないこと(人と人との距離をリニアに変化できる)
(2)人を流動的に入れ替えることが可能なこと
(3)価値観が近い人、リスペクトできる人、考え方に共感できる人、相互に刺激を与え合える人との交流が可能なこと
特に(3)が最重要。
そして面白いことに、今のブログサービスって、これらの要素に近いところまでできちゃってるんですけどね。そういう意味で、これからは、以下の2方向からSNSの次の展開に続いていくのではないかというのが私の読みです。
1.ブログサービスにコミュニケーション機能を(上手に)実装していく。上手に、というのがポイント。「はてなOne」で失敗したことでわかるように、既存のSNSを真似したものではダメです。もっと上手に。
2.既存のSNSにもっと柔軟さを持たる。「数」ではなく「質」を高める施策を考える。質の高いコンテンツを公開してもらうためには、質の高いコンテンツを吐き出してくれる人がSNSに参加することが必須。そのための仕様を考えること。
以上。