Sakak's Gadget Blog

商店街、街並み、旅先で出会った瞬間を夢中になって撮っています。名古屋。

【ガジェット】アフターマーケットの活性化が市場に与えるインパクト

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■AppBankとはどんな店?

iPhone/iPadのアプリやアクセサリの、日本最大級のおすすめサイト。Webサイトの他、東京・名古屋・福岡に直営店あり。公式サイトはこちら

 

iPhone/iPadのアクセサリであれば、電器屋や雑貨店などでも売っているが、決定的に違うことがある。

 

  • AppBankという店のセンスで厳選した商品だけを並べている
  • 担当者のレベルが高い。iPhone/iPadのアクセサリという限られた分野についての知識が高い。少なくとも店に並べられているどの商品についても熟知している。そして何より、iPhone/iPadが大好きだ(私にはそう見えた)。
  • では、MacbookAirのアクセサリもあるかというと、ない。つまり「Appleラブ!」というより「iPhone/iPadラブ!」なわけで、そのへんの割り切りが、逆にわかりやすくて好感が持てる。

 

そういうわけで、今、Sakakが一番気になる店である。この記事を読むと、雰囲気が伝わってくるよね。

▼4月18日オープン!『AppBank Store東急プラザ 表参道原宿』に潜入してきました!iPhoneニュース meet i [ミートアイ]

 

iPhone/iPadのアクセサリという市場が活性化している

AppBankの功績などもあって、とにかく、この市場がアツいのだ。

 

どのくらいアツいかというと、AppBankという、超狭いジャンルの商品を扱う店なのに(都心の一等地での)ビジネスが成り立っちゃうくらいアツい。大型電器店が、わざわざ客寄せのためにiPhone/iPadのアクセサリを目立つところに設置するほど、アツい。

 

想像以上に市場が活性している。

 

スマートフォンのアクセサリが1つのファッションになっている

ここまで市場が活性化したのは、スマートフォンのアクセサリがファッション化しているからなのだと思う。

 

週末に、LOFTをのぞいてみたら、iPhone/iPadのアクセサリコーナー(特にケース)にひとだかりができていた。他社のスマートフォンのものも置いてあるけど、一等地の通路沿いは、iPhoneケースで埋め尽くされていた。

 

調査会社が発表する、「今月は〇〇(会社名)の携帯・スマートフォンiPhoneを抜いた!」とか、もうそんなことはどうでもいいかな、と思えるほど。圧倒的に、iPhoneが市場を支配している。特に、若い人ほど、そういう傾向が強いのではないかな?

 

若者(10代の学生とか)にとって、スマートフォンのOSなんて、どうでもいい話なんだよね。20年、30年前と比べても圧倒的に今の若者はオシャレ。男子も女子も。デジタルデバイスがハイスペックか?高機能か?という指標で選んでない。

 

そのスマートフォンは、「オシャレなの?カッコいいの?可愛いの?みんなが使っているアプリが動くの?楽しいゲームはあるの?」そういうところでしょ。

 

そして、その「オシャレなの?カッコいいの?可愛いの?」というところの答えが、ケースやアクセサリの市場であって、そこを掴んでいるメーカーが勝つ、というのはあたりまえなこと。

 

そして、何より、これからの時代の先頭を歩くのは、今の10代の子たちなわけであり、彼ら・彼女らの感性によって、これからの市場が形成されていくということ。

 

■AppBankは、80年代~90年代のクルマブームの頃のカー用品店に似てる

当時の若者(特に男子)が、ありったけのお小遣いをクルマに投入していた時代があったわけだけど(筆者もそのうちの一人)、あの当時って、クルマを買った後は、オートバックスだとかイエローハットだとか、ああいうカー用品店に入り浸って、クルマいじりをしたんだよね。

 

クルマを買った後は、カーステレオ・スピーカーを変えて、タイヤとホイールを変えて、スポイラーを付けて、とか。私の周りの連中はみんなやってたよ。それがまさに、2012年におけるAppBankのターゲットとする市場なんじゃないかな。iPhoneというデバイスが、そういう市場を生み出した。

 

そう考えると、これから、AppBankという店は、市場の期待に応えるべく、より店舗を拡大していくだろうし、同業他社もこの市場に参加してくるのではないか?

 

iPhone以外のスマートフォン勢がやるべきこと

私がもし、日本の電機メーカーでスマートフォンの企画・開発を行っているマネージャーだったら、自分の部下に対して「AppBankとApple Storeを見てこい」って言うね。それを見て、何かを感じなければならない。そういう店がない、ということは、1つのビジネスモデルの中で、大事なものが欠落していると思えるから。

 

週末に、ソニーストアの直営店(名古屋・栄)にも行ってみた。行ってみて感じたのは、ソニーストア店内の中で、スマートフォンが”one of them”という扱いになっているのではダメなんじゃないかということ。若い人は、きっとあの店に行かない。たぶん、デジイチのカメラに興味があるオヤジか、TVやレコーダー、VAIOを物色するオヤジ.....オヤジ.....

 

スマートフォンXperia)を本気でソニーの象徴的な商品にする気なら、自分たちで、XperiaTabletだけの専門ショップを立ち上げるくらいなことをするべきだね。ソニーストアとは別の店舗で。そのくらいの隔離をしないと、本気さが伝わらない・客に響かない。

 

それから、デジタルデバイスとファッションという観点で、モノの作り方を変えていくべき。(本来は、そういうことが得意な会社のはず)

 

ソニーに限らず、Androidが一番弱いと思うのは、変化している若者のスタイルに、ついていけてない。

 

Appleのほうが売れている、もっと売れる”モノ(ハード)”を開発しなくては」という視点だけではなく。売れるか売れないかは、モノだけで決まっているわけではない時代だから。

 

■まとめ

整理すると、現在、こういう状況になっている。

 

  • AppleiPhoneというデバイスを通じて若者のライフスタイルを変えた
  • (AppBankが生まれた背景にあるような)新たな市場が生まれた

 

これに対してどうするか。iPhone以外のスマートフォン勢には2つしか選択肢がない。

  1. 新たに生まれた市場で、自分たちも戦う
  2. 自分たちで、若者のライフスタイルを変えるキッカケとなる製品を投入する

 

根本的には、2.だろう。ただし、一朝一夕では実現できない。そんな悠長なことは言ってられない。まずは、1.だ。現在の状況を的確に把握した上で、新たに生まれた市場の中で、相手(Apple)と戦う覚悟をする、ということだ。

 

以上。