SNSブームといえるような、今のこの状況がいつまで続くのだろうか、ということを最近、よく考えている。
SNSや、スマートフォンをやたら持ち上げるメディアの様子を見ていると、どうにも違和感を感じることが多い。必要な人は使えばいいし、必要がない人に無理にすすめるものでは全くないのにね。
過去の歴史を振り返ってみれば、人間にとっての生活に必要なものが、その地位を確立するまでには、意外と長い時間がかかっている。逆にいうと、短い時間で急激に広がりを見せているものは、今後、我々の生活に必要なものになるのかどうか、わからない、ということだ。
携帯電話は最終的にかなり普及した。PC(コンピュータ)のほうがずっと前から存在していたのに、けっきょく、携帯電話がPCを抜きさった。ほぼ、1人1台を持つ時代になったもんね。今だに、PCは1人1台にはなってない。つまり、コンピュータは誰にでも必要なものではないが、携帯電話は多くの人に必要なものとして認知されたのだ。この違いは大きい。
では、スマートフォンはどうだろう?
携帯電話とスマートフォン、カタチや大きさは似ているが、中身は全く別のものだ。スマートフォンは「高機能な携帯電話」ではない。スマートフォンは、PC(コンピュータ)だ。1人1台に到達できなかったコンピュータなのだ。
携帯電話をスマートフォンに変えるということは、携帯電話を持ち歩くのをやめて、電話付きのコンピュータを持ち歩く、ということだ。そんなものを必要としていない人は大勢いる。だから、「(この先)スマートフォンの普及率は9割を超えるだろう」みたいな記事には、私はいつも首をかしげている。
SNSの話に戻す。
Facebookの次はLINEが時代を制する、という話も出てきている。Facebookというサービスが「人間にとっての生活に必要なもの」とはならなかった、ということかな。インフラやプラットフォームになるまでに成長することはできなかった。だから、次のサービスにバトンタッチなのかな、と私は見ている。
そして、次に現れるサービスは、本当につながりたい人だけ1対1でつながるサービス(例.LINE)であったり、お気に入りのコンテンツをキッカケにつながるサービス(例.Pinterest)であったり、自分の持っている考えや書いた記事を基点に、議論を深めたりできるサービスが来るのではないか、と期待している。
以上。
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