Sakak's Gadget Blog

商店街、街並み、旅先で出会った瞬間を夢中になって撮っています。名古屋。

【雑記】電子書籍は紙の書籍を電子化することじゃない

Sunset

ブログというのは「インターネットでつながったモニタで読む」という前提で作られたコンテンツなんだよね。決して、テキスト文字の塊を指すわけではなくて。

 

何を言いたいかっていうと、ブログを紙に印刷して回覧したり、ブログに書いた內容をノートに手書きして人に見せたとしたら、それはもう、全く別のものになる、ということ。

 

例えば、私のような40過ぎのおっさんが、手書きのノートに日記を書いて、それを男友達仲間と交換し合ってたら、気持ち悪いでしょ?(笑)でも、ブログでは(そのような状況が)成立してる部分がある。コメントを書いたり書かれたりして、楽しく遊んだり。この違いって何だろう?

 

例えば、私のブログがフリーペーパーに印刷してあって、駅前とかに置いてあったとしたら(私のブログを購読してくれている方は)誰か見てくれますかね?おそらく、見ないで捨てられるでしょうね。

 

つまり、ブログというのは文字をしたためたものではない、ということ。デジタルデータの塊であり、コンテンツであり、エンターテイメントなんだと思う。誰でも参加できる、ルール無用のエンターテイメント。

 

そして、そのエンターテイメントはインターネットが前提であり、他の場所には存在し得ないということ。

 

Maihama

逆に言えば、紙の上で存在することが前提で生まれてきたものを、インターネットでつながったモニタで見るとどうなるんだろうか?それは成立するのだろうか?

 

それが今の、電子書籍の状況なんだと思う。

 

紙の書籍として生まれてきたもの。それを、スキャンして、インターネットでつながったモニタで見る。仕組みとしては成立している。システムを提供する側としては「それで何か問題でも?」と思うだろう。

 

でも、何かが違う気がする。

 

ブログを紙に印刷しても成立しない。だったら、紙の書籍として生まれたものが、なぜ、モニタ上で成立すると思うのか?

 

私は電子書籍を否定するわけではない。むしろ、これから伸びてくれればいいと思う。ただし、それは「紙の書籍を電子化する」という進め方だけで本当に良いのだろうか?と疑問に思うのだ。紙の書籍が「インターネットにつながったモニタで読む」ことを前提に生まれていないからだ。

 

そもそも、紙の書籍をスキャンして売るだけだったら、むしろ紙のままで読めば良いんじゃね?とさえ思うからだ。

 

そうではなくて「インターネットにつながったモニタで読む」ことに最適化された書籍(ネイティブ電子書籍)が出てくるべきではないか、と思う。

 

そういうものがこの先出てきた時、もう「書籍」という表現が適切ではなくなるのかもしれない。

 

どういう形のものになるのか、今、私が具体的なアイデアがあるわけではない。ただ、いろいろなブログを読ませてもらっていて、本当にクオリティの高いコンテンツを目の当たりにすることがあり、そういうものが集まって「1つの作品」になってもいいのではないかな、と思う。

 

間違っても、その「1つの作品」を紙に印刷して売ろうとしたりしてはいけない。そのコンテンツは、インターネット上から取り出した瞬間に生命力を失うからだ。

 

以上。