Sakak's Gadget Blog

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【ガジェット】モノ作りをアウトソースしてソフトに経営リソースを集中すべき

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▼震災やタイ洪水をモノ作りの未来を考える契機に:日経ビジネスオンライン

秀逸な記事で、大絶賛したい内容。これからの数年後の状況をかなりの精度で読み当てていると思う。

日本の製造業が今すぐ取り掛かるべき事業構造の転換について明確に書かれている。モノ作りをアウトソースしてソフト(製品の企画・設計や販売)に経営リソースを集中させなければ、製造業は崩壊し、失業者であふれかえるだろう。

【本文要約】
調達の複線化も生産の分散化も日本企業には困難であり、モノ作りをアウトソースして自社は製品の企画・設計や販売などに特化するべき。そのビジネスモデルで先頭を走っているのが、Apple

じつは、ノキアの携帯もポルシェ(ボクスター)も自社生産ではなく、EMS(電子機器の受託製造サービス)が生産を請け負っている(携帯とポルシェを同じ会社が生産している!)。ハードは外注して、エンジンやサスペンションなど走行性能の「味付け」の部分を自社が担当し差別化する、という分業。日本のメーカーも、こういう事業構造に転換すべき。

実現には、経営トップの決断と指導力が必要。日本の家電メーカーの中で昨年度までテレビ事業で唯一黒字を出した東芝は、いち早くEMSの活用に踏み切り、今ではAV(音響・映像)機器の大半の製造をEMSに委託している。それができたのは、社長時代に事業の選択と集中を断行した西田会長の手腕によるところが大きい。

国内から工場はなくなっていくが、国内の熟練の技能を持つ人たちは、活躍の場を海外へ求めるべき。日本の丁寧なモノ作りは世界で評価されている。