TVの未来とか、スマートTVとかに興味のある方にオススメ記事。
ひとつだけ言えるとすれば「TVがなくなる」ということではないが、TVだけではどうにもならない(既存のスタイルのTVではダメ)。TV、タブレット/スマートフォンが協調してユーザエクスペリエンスを生み出してくれるものになるのではいか、と思っている。少なくとも、今の日本のTVメーカーの貧弱な想像力で作られている「TV画面でTwitterもできますよ」とか「ネットのニュースも見れますよ」とか、あんな低レベルのものではなく。
米ヤフーが始めている、IntoNowというサービスが興味深い。
引用:いまのところ、テレビ番組にチェックインして話題を共有するようなアプリが多いが、圧巻は、米ヤフーが買収したIntoNowである(上の動画参照)。再生中のテレビに画面をかざすと、いま放送中のどのチャンネルか、あるいは何年前の何月何日に放送されたどの番組のどのシーンかを教えてくれる。この種の取り組みは国内でもあって、たとえば東芝は、美人の出てくるシーンの日時分情報をタグにしてソーシャルに流す技術なんかを用意している。
米ヤフーが買っちゃったみたいだけど、ジョブスが見つけていたら、Siri(音声認識)とセットでiTVに組み込みそうなシロモノだよ。サンプル動画を見るかぎり、アプリの作りも秀逸。
もう一つのブログ記事も面白い。次世代のTVとは何かについての考察。
▼戦後最大のメディアのイス取りゲームが始まっている/ITmedia
誰も、その答えをもっているわけではないが、下記のようなプレーヤーが次世代の覇者になるべく、壮大な椅子取りゲームが始まった。
引用:そうした中で大きく伸びたのはやはりスマートフォンで、所有率は4.9%から13.1%へと167.3%も増加した。タブレットも、数値は小さいとはいえ、1.0%から2.1%へ増加。こうしたメディア機器に加えて、新聞などの紙媒体、ラジオやゲーム機などすでに減少傾向のあったものも含めて、それぞれの10%~20%が同時多発的に流動しているようすを想像してみていただきたい。消費者の限られた時間やお金やメンタルな部分で、壮大なイス取りゲームが行われているのだ。
(途中略)
テレビの未来とは、これから続くであろうメディアによるイス取りゲームの果てにある「映像とネットの融合」の時代のことなのだ。それを象徴するようなパラダイムが、すなわち未来のテレビなのではないか? それは、20世紀のテレビのような強烈なメディアパワーを持つべきで、それによって人々が活性化されるべきものだと思っている。
既存のTVの延長線上にあるような、「焼き直し」のTVなどは全く意味がないだろう。今、求められているのはTVのあり方そのものを再定義すること。スマートフォン/タブレットとTV、ハードウエアとアプリ、何をどのように組み合わせるのか。
自分たちに何ができるのか?ではなく、ユーザに何を体験させるべきなのか、という未来図を的確に描けたプレイヤーが次の時代を握れるのではないか、と思う。個々の技術はかなり高いものになりつつある。後は、どう組み合わせるか、というセンスだ。そこが一番難しいのだけど。
以上。