当事者の話はちゃんと聞けていない
▼バカは死刑か? - いんちきモーターサイクルだいありーず
by yuukiさん(id:yuuki2918)
yuukiさんのブログを、よく読ませてもらってます。大学生さんです。この話題はつい先日記事にまとめた経緯もあり、特に興味をもって読めました。
メディアが「この話題を過剰に取り上げすぎ」な様を見ていると、まだまだ社会が「ネットが前提とした社会になりきれてない」と感じます。今後もネットが前提の社会になったことで起きる未知の炎上案件は出てくると思う。
この事件は大人が悪ふざけをした若者を叩いてる構図になっているけど、悪ふざけをした人を吊し上げてるのも大人であり、糾弾し制裁をくわえようとしているのも大人ですよね。この話題の議論で当事者(大学生とか若者とか)の意見がメディア上であまり聞けてないことに違和感をずっともってました。
「誰かを叩いて、社会から排除して、なんか自分が正義の味方になった気分に浸れる」のがネット炎上案件の特徴の一つですよね。ですが、叩くことより先にやることがあると思うんですよね。全体を見渡して、それぞれの立場の人が何を想い、どう感じているかを想像したり、当事者(あるいは当事者と同世代の方)の声に耳を傾けること。それがやりきれていない。
度を越した悪ふざけをした彼らを擁護することはできませんが、それは彼らを管理する立場にある人が適切に処置をすればいいわけであり、社会的に制裁を加えるとか、いきなりそこに到達するのは議論がなさすぎな気がします。
本質に辿り着くまでは黙っておく
「車椅子のタレントが予約なしに訪れたレストランに入店を拒否された事件」もそうですが、出来事の本質にたどり着くまでにはけっこう時間がかかりますよね。当事者双方の声とか、現場に居合わせた人の証言とか、そういうのが集まってくるまでに時間がかかる。
情報が集まって自分なりの答えがまとまるまでは「黙っておく」ことができない大人が多すぎますよね。大人だけじゃないかもしれないけど。とにかく、わかりやすく白黒判定して、リツイートしまくりですよね。ニュースを運んだ(拡散した)ことで、自己満足を得てるのかもしれないけど、なんかそういう世界は気持ち悪いです。
「あえて黙る」「考えることに集中する」っていう時間をもつべき時ってあると思うんですよね。
ネットだけで見えているのはほんの一部に過ぎない
ネットだけでなく、新聞やラジオや、当事者に近い立場の人の声やブログ記事や、そういういくつかの異なるメディアから情報を取ることって大事だと思ってます。「TwitterやSNSから最新情報を取ってますよ?」って思ってる人がいるかもしれないけど、それって自分にとって都合の良い情報だけでしょ?フォローしている情報の中に「本当は知るべき情報」が含まれてない可能性だってあるわけですよ。ネットを使っていることで、逆に視野が狭くなってることだってありますよ。気をつけないと。
ネット上ですべてを解決しようとすることには無理がありますね。自分が見ているネットの世界が、偏ったほんの一部の世界であることは自覚した方がいいかもしれない。
やっぱり、世代が離れていると、まだまだ自分の想像力が及ばないことがたくさんあるなあ、としみじみ思いました。そういう時にブログというメディアは、使えるなあということも同時に思いました。
以上。
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